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福祉介護

意思決定支援ガイドライン総論について

投稿日:2017年6月6日 更新日:

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先日ある障害者福祉関係の集会に参加して、知的障がい者等の意思決定支援をどのように行うべきかについて、思うところがありました。

 

筆者の息子は知的障害者で、ある入所支援施設で入所支援サービスを受けていますが、現在は毎週送迎して、自宅での楽しい生活をできるだけ増やそうとしております。

 

しかし、親が高齢となりかつ死んだ後にひとり残された息子の生活はどうなるのか、特に、生活の自由や楽しみを本人の好みに合ったものにしていただけるのかどうか、施設は集団生活であるだけに、どうしても、管理されたスケジュールで支援されることになるので、心配はつきません。

 

そこに、今回厚労省で、「意思決定支援ガイドライン」という通知が、各都道府県知事や市町村長に出されたことを知りました。

 

内容を見てみますと、たしかに、現時点で最大限、知的障害者などの意思決定意思表現が難しい人に対する、かなりの配慮がされております。

 

しかしながら、現在の障害者支援サービスの仕組みや市町村の支援の仕組みの中で、どれだけこれが活かされるのかは、まだまだ長い年月がかかりそうに感じています。

 

ともあれ、各事業所や市町村で、このガイドラインを真剣に取り組んでいただきたいと思っています。

 

ガイドラインの総論についての概要をメモしておきました。

 

意思決定支援ガイドラインについて

 

 

平成29年3月31日付け障発0331第15号により、厚生労働社会援護局障害保健福祉部長から各都道府県知事指定都市中核都市市長宛に障害福祉サービスの利用等にあたっての意思決定支援ガイドラインについてという文書が出されました。

 

この通知は地方自治法第245の4第1項の規定に基づく技術的な助言であるとされており、国の指針となるものです。

 

ここでは、このガイドラインの基本的な内容について、概要をまとめておきます。

 

 

 

 

1 このガイドラインは障害者総合支援法の附則において障害者の意思決定支援のあり方が見直し事項の一つに挙げられていました。

 

これに基づいて社会保障審議会障害者部会では意思決定支援に関する報告書を取りの取りまとめ、これに基づき「ガイドライン」が策定されました。

 

2 このガイドラインの目的は、日常生活や社会生活等において障害者の意思が適切に反映された生活が送れるようにするためです。

 そのために、障害福祉サービスの提供に関わる人や関係機関が必要十分な対応を行うこと。また、このガイドラインを普及することで成年後見制度の利用をより促進していこうとするものです。

 

3 意思決定支援を必要とするサービスを適切に提供するためには、このガイドラインを関係者間で共有し、研修を適切に十分実施する必要があります。

 

4 本人の意思決定支援のためには、必要に応じて次のような関係者の参加を促すことが必要とされています。

本人

事業者

家族

成年後見人

(必要に応じ)

教育関係者

医療関係者

福祉事務所

市区町村の薬帯対応窓口

保健所等の行政関係機関

障害者就業生活支援センター等就労関係機関

ピアサポーター

本人の知人等の関係者

 

意思決定支援ガイドライン総論

 

1 定義

意思決定支援とは、可能な限り本人が意思決定できるよう支援し、最終的には本人の最善の利益のために、事業者の職員が行う支援の行為及び仕組み

 

2 意思決定の構成要素

(1)本人の判断能力

(2)意思決定が必要とされる場面

   ① 日常生活の場面 食事、衣服、外出、排泄、整容、入浴等。余暇活動の選択

   ② 社会生活の場面 どこで誰と生活するか、自宅、グループホーム、入所施設の選択

             体験の機会の活用で本人の意思を尊重

             より制限の少ない生活への移行を原則

(3)人的・物理的環境

    様々な人的環境の変化、物理的環境の変化により本人の判断が影響されることを十    分に配慮すべき

 

3 意思決定支援の基本原則

(1) 本人の意思確認ができるようあらゆる工夫を行って、本人が安心して意思表示でき   るようにする

(2) 他者への権利侵害にならない範囲で、あるいは本人の財産的リスク、医療面でのリ   スク、危険へのリスクを最小限にする様々な工夫をこらして本人の選択を尊重する。

   そのため、成約的になりすぎないよう配慮しながら事業所全体で取り組む。

(3) 本人の意思確認が困難な場合の取り組み

    関係者が集まって、日常生活での表情や感情、行動に関する記録、および、本人の   生活史、人間関係、家族関係を把握して本人の意思と選好を推定する。

 

4 最善の利益の判断

   最善の利益の判断は、最後の手段。

(1) メリットデメリットの検討

(2) 相反する選択肢の両立

    例えば 食事制限中の好みの食事や運動などとの両立

(3) 自由の制限の最小化

    生命身体の安全を守るために本人の行動の自由を制限する場合の、最大限の行動の   自由への配慮

 

5 事業者以外の視点

   本人の家族や知人、成年後見人、ピアサポーター、基幹相談支援センターの相談員等  が第3者として意見を述べる機会を持つ

 

6 成年後見人等の権限

   成年後見人等は財産管理および身上配慮義務があり、この権限と事業者の意思決定支  援との間に齟齬が生じないよう、日頃から成年後見人等の参画を促す。

 

 

 

 







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