前原誠司氏と小池百合子氏にやられた共産党
10月22日行われた衆議院選挙において日本共産党の耳石は大幅に減った。
同時に自民党と公明党を合わせた与党の勢力は309議席という圧倒的多数となった。
これは、あと数人の憲法改正は次に賛成する議員が加われば、衆議院2/3の勢力となり、憲法を改正する発議権を維持したということになる。
新聞各社の予想通りといえば予想通りなのだけれども、安倍内閣を続けさせるのかいいのかどうかということでは世論は必ずしも安倍政権を評価していなかった。
にもかかわらず今回予想勢力が圧勝した。
やはりこの原因は民進党の前原さんと東京都知事の小池さんにあるんではないかと思う。
前原さんが民進党の党首となったその後で、突然に衆議院選挙対策として、「希望と合流して選挙を戦おう」言い出した。
ところが「希望」の代表である小池百合子氏は、憲法や安保法制や原発問題などで、受け入れる議員を選別すると言い出した。
その結果。民進党は分裂した。
民進党の代表戦で前原さんと争った枝野さんは、立憲民主党を立ち上げた。
新しいリベラル勢力を作った。
この勢力は安保法制と憲法と原発問題について、共産党社民党並びに市民団体との政策的なビッチを見ることができる内容だった。そのため、もともと社民勢力の強かった北海道の元民進党議員などが立憲民主党に走った。
また、共産党や社民党、市民団体などとの共通政策もあったため、急速に選挙協力が進み、全国で何十人者候補者を降ろした。
結果的に共産党が候補者を下ろすことによって利益を得たのは立憲民主党であった。
立憲民主党は公示前より39議席増やして54議席獲得した。
逆に共産党は、9議席を減らし12議席に止まってしまった。
まさに、共産党は、混乱にこまれて、臍を噛んだ形になった。
いずれにしても、共産党は、民進党を分裂させた前原氏の行動と小池百合子希望代表の排除の論理に、敗北させられた形となった。
共産党としては、数十名もの議員を降ろしたことで、国民からは、安倍政権を倒すための英断だと評価を受けるだろうという読みであったのかもしれない。
それが、比例代表に跳ね返ってくるだろうと予想したのかもしれない。
しかしながら、結果的には裏目に出た。小選挙区で多くの候補をおろしたことが比例代表での共産票を掘り起こすことにならなかったということになる。
思うに、筆者としては、民進党が、希望と立憲民主に分裂したことは、かえって政治をわかりやすくして、今後のためには良かったのではないかと思う。
今後は、自民公明の勢力と立憲民主、共産、社民の勢力の対立となり、その間で希望と維新が右往左往するような政治情勢になるのではなかろうかと予想している。